ジュン先生、こんばんわ。
前回の続きと言うわけではないのですが、、
ジュン先生はアドリブの練習をする時に、何を参考にしていますか?
こんばんわのりこ先生。
参考、とおっしゃいますと?
参考に、と言うかどういう手順で、と言うか。。
何か練習の参考にしているものはありますか?
例えば、誰々の演奏や教本や諸々。
あー、例えば以前の記事で出てたジャズハノンとかそのあたりの話ですかね?
私の場合はどちらかといえば広く浅くっていうのが苦手なので(指導者のくせに。)、コレを学ぶなら絶対的にこの演奏や教本が良い!みたいなものは言えないんですが、少なくとも練習時に何らかの要素に絞って取り入れるということはしてますね。少し話が飛びますけども。
具体的にはどういうことですか?
何からの要素でしょうか?
そうですね、それこそ要素っていうとどういう風にも言えてしまうので、ちょっとずつ説明してみますけども。
例えば、よくある名盤の譜面を用意してのコピー演奏から入る場合。
ジャズピアノが上手くなりたいと思う時って、漠然にしてもまず誰かの憧れから入る事が多いと思うんですよ。具体的な人物だったらビル・エヴァンスが聴いていて気持ち良いとか、キース・ジャレットの音がすごく綺麗だとか、ヒイズミさんの豪快な感じが素敵だとか、上原ひろみさんの自由な感じがカッコイイとか。ちょっと例が偏ってますけども。爆
有名な人物でなくても、あの喫茶店で聴いたあの音源良かったな、とかもありそうですね。
ほんでそういうのがすごい好きで、かつある程度やる気と技術がある人なら、有名なアーティストのアドリブの完コピ譜とかバンドスコアとか買うなり採譜するなりして勉強・練習しますよね。
そうですね。
そういう時の譜面って大抵元の音源からきっちり採譜されている完成度の高い楽譜であるが故に、楽譜の通り弾けたと思ったら、そこで満足してしまう場合ってなかったですか?
そうだと思います。
むしろ、採譜が出来たらそこで8割がた終わった気になると思います。笑
そうですね、私もよくあるのでそれがぜんぜんダメとは言えません。苦笑
ただし、それだけを訓練としてただただ積んでいたとしたら、極端な話採譜力や読譜力の鍛錬のみで終わりますよね?加えて、ある程度指がまわるようにはなるかもしれません。
もちろん採譜や読譜ができるというだけでかなりの音感やリズム感はついていますし、譜面通りに指がまわるというのは立派な技術です(ていうか指は動くほうが良いに決まっている)。。。
しかし、もともとカッコイイと思っていたのは譜面ではなく音源や映像のはずです。ライブで実物を見る場合もあるでしょう。
ということは、譜面の上での魅力はあるとしても、譜面を追うだけでは表現できていない部分がたくさんあるはずなんですよね。
確かにそうですね。
(なんか謎が解き明かされてる感が・・・笑)
見た目は大人、頭脳は子ども!その名は(以下略
この場で思いつくだけでも、
・スイングやグルーヴの度合い
・フレーズ上のアクセントの強さ(主に相対的な)
・大小あるクレッシェンド
・音色やタッチの選び方
・バッキングやフレーズの揺らし方
・運指の仕方
・顔の表情
・MCやライブ中のアーティストの声
・観客の反応
・衣装
・カメラワーク
・CDジャケットのアートワーク
まだありそうな気がしますが、このくらいははっきりと感動する要素の中に絡んでますよね。後半五つはそもそも慌ててマネするもんでもないとは思いますが。笑
ここで言いたいのは、コピーするなら上記のことを全部考えないと足りないですよってことじゃなくて、たくさんある要素のうち自分の中でどこをカッコイイと思ったのか明確にして、そこを重点的にコピーした方がはかどるってことです。好きなものを課題に選んでいる時点で、無意識にある程度やってはいるはずですが、それの何をコピーしているのか目標を見失わないことが大切です。
言うと思った・・・笑
この中で一つだけでも良いってことですか?
私なんかは、音符とスラー・スタッカート・アクセント・強弱など全部採って、それを完全に真似できるように練習しますが、似たようなもんでしょうか。
それが理想っちゃ理想です、プロやプロ志望の方なら根性も技術もあるのでまとめてやり切ってしまう人も多いと思います。
でも、コピー慣れしていない人がそれらを完全にクリアするのって、最初はかなりキツイと思いますよ。。。
多くの要素をまとめて採ろうとするとかえって中途半端になるから、という意味でも、なにか一つに絞るほうがいいんじゃないかなと。
具体的には、スタッカートのタッチだけでもとにかく丁寧にしようとか、多少のっぺりしてもいいからピアノからフォルテまでしっかり変化を聴き取ろうとか、そんな話です。
なるほど。それでも十分難しそうに思えますね。笑
さて、そもそもどんな教本や演奏を参考にしているか、という質問だったと思うのですが、
そのあたりを踏まえて次回に回したいと思います、長くなりそうなので。^^;
わかりました!
ジュン先生はめっちゃ長くなりそうですもんね。笑
また次回!!